近代オリンピックにおいてもっとも金メダルを獲得している国は、アメリカです。その数は夏季、冬季合わせて1,127個にも及び、これは2位のソ連に2倍以上の差をつける断トツの数字です。それほど圧倒的な力を、何故アメリカはオリンピックにおいて見せつけることができるのでしょうか。
アメリカのアスリートは、複数の競技を掛け持ちすることが一般的で、そのことが強さの一因にあげられます。若い頃に色々な競技を試すことで、そのアスリートにとってもっとも適した競技へ進む可能性が高まるというわけです。
そんなオリンピック大国アメリカが輩出した偉大なメダリストたちを、ここではトップ10という形で紹介していきたいと思います。どうぞ最後まで楽しんでいってください。
1. マイケル・フェルプス
獲得した金メダル23個は、アメリカ史上最多。それどころか世界中を見渡しても、彼に匹敵する金メダルを獲得した選手は誰一人存在しません。銀や銅も合わせたメダル数28も史上最多。まさしく史上最高のオリンピアンといえる選手が、このマイケル・フェルプスなのです。元々は200mバタフライを主戦場にしていたのですが、自由形、個人メドレーでも世界トップレベルとなり、それがこのメダル数につながりました。
2.カール・ルイス
オリンピックの花形である陸上競技。その陸上競技の中でも、もっとも注目される競技が100m走になります。その100m走で史上初めて9秒台を記録した歴史的な選手が、このカール・ルイスです。100mだけではなく、走り幅跳びでも世界最高の選手であり、それが通算9個の金メダル獲得につながりました。この9個という数は、陸上競技においては現在でも史上トップの数で、あのウサイン・ボルトですら8個しか獲得していません。
3.ジェシー・オーエンス
金メダル4個という数は、ここであげている多くの選手よりも劣るのかもしれませんが、しかしスポーツ以上の存在としてアメリカのヒーローとなった彼を欠かすことはできません。あのアドルフ・ヒトラーが白人種の優越性を喧伝するために開いたベルリン大会において、黒人の彼が陸上競技で見せたパフォーマンスは長く語り継がれることになりました。
4.マーク・スピッツ
カール・ルイスと並ぶ9個の金メダル獲得。全てのメダル獲得数では、ルイスを上回る11個のメダルを獲得している水泳のマーク・スピッツ。ミュンヘン大会では、7つの金メダル獲得。その全てで世界レコードを記録するという破格のパフォーマンスを見せました。
5.ウィルマ・ルドルフ
アメリカの女子選手として初めて1つの大会で3つの金メダルを獲得したのが、このウィルマ・ルドルフです。左足の小児麻痺を克服し、陸上競技で活躍した苦労人でもあります。
6.ボブ・マサイアス
10種競技の選手として、2大会連続金メダルを獲得したのがボブ・マサイアスです。大学ではアメリカンフットボールもおこないました。
7.ジム・ソープ
5種、10種競技の2つで金メダルを獲得し、アメリカンフットボールでは伝説的な選手となったのがジム・ソープです。
8.ジェニー・トンプソン
女子競泳選手。8つの金メダル獲得は、アメリカの女子選手として史上最多獲得数になります。
9.マット・ビオンディ
8つの金メダルを獲得したマット・ビオンディは、競泳大国アメリカを象徴するオールラウンダーです。
10.ジャッキー・ジョイナー=カーシー
3つの金メダルを持つ彼女は、得意の7種競技では、史上最高の女子選手ともいわれています。