新型コロナウイルスの影響で、東京オリンピックの延期が正式に決定しました。野球のオリンピック代表メンバーは、2019年におこなわれ、優勝を飾った第2回プレミア12のチームを中心に選ばれることが予想されていましたが、これもいったん白紙となるでしょう。

また日本のプロ野球リーグ(NPB)は、現在のところ開幕が未定になっているため、代表選考自体不透明な状況が続いています。そんな今だからこそ、この記事では過去のオリンピック野球チームの思い出を振り返っていきたいと思います。

Japanese National Baseball Team

初めてのオリンピックと唯一の金メダル

オリンピックにおいて野球は、公開競技として不定期におこなわれてきました。その公開競技としておこなわれた大会の内、1984年ロサンゼルス大会で日本は金メダルを獲得しています。この大会はプロ選手の参加が認められていなかったため、アマチュア選手のみでチームが編成されました。それでも野球の母国アメリカで、そのアメリカ代表を破って金メダルを勝ち取ったことで、日本はその野球レベルの高さを世に知らしめたのです。

連覇を逃したソウル大会

1988年におこなわれたソウル大会。この大会も前回同様、公開競技としておこなわれ、そして決勝も同様に日本対アメリカとなりました。このときのメンバーには、野茂英雄や古田敦也、野村謙二郎などその後プロ野球で活躍をする素晴らしい選手が選ばれていましたが、アメリカに惜しくも3対5で敗北。銀メダルとなり、連覇を逃しました。

野球大国キューバの登場

Cuba Baseball Team

多くの国際大会でその強さを発揮していたキューバ野球が、オリンピックに初めて登場したのが1992年バルセロナ大会でした。この大会から北京大会まで、野球は正式種目となります。この大会でのキューバは圧倒的で、ほとんどの試合を圧勝し、金メダルを獲得しました。日本は準決勝でチャイニーズ台北にまさかの敗北。結局銅メダルに終わっています。

激戦の末キューバに敗戦し銀メダル

1996年アトランタ大会で、日本は王者キューバに挑みます。決勝まで進んだ両チームは、激しい打ち合いを繰り広げます。最終回2点を取り、4点差まで追い上げた日本でしたが、反撃もそこまで。9対13で敗北し、2度目の金メダル獲得とはなりませんでした。

Japan VS Cuba

屈辱のシドニー大会

2000年におこなわれたシドニー大会から、野球もついにプロ選手の参加が認められました。プロリーグを抱える日本は、当然プロ選手を中心にチームを編成。金メダルを期待されたのですが、準決勝でキューバに敗戦。3位決定戦でも韓国に負け、史上初めてメダルの獲得を逃してしまうのです。