The Olympic incident that sparked the debate

長い歴史があるオリンピックでは、論争を巻き起こすような事件も数々起こっています。オリンピック自体に関するものもあれば、政治的なものや差別に反対する抗議活動まで、さまざまなものが存在します。そういった事件の中から幾つかをピックアップし、ここで改めて振り返っていきたいと思います。

円谷幸吉自殺

Kokichi Tsuburaya

1964年東京オリンピック陸上競技で、日本唯一のメダルを獲得した円谷幸吉は、続くメキシコシティー大会もメダルを目標にトレーニングに明け暮れます。しかし持病の腰痛が悪化し、椎間板ヘルニアを発症。手術により回復したものの、選手としての能力は戻りませんでした。追い込まれた彼はメキシコシティー大会開催前に自殺。遺書には「もうすっかり疲れ切ってしまって走れません」と書かれていました。

米国代表バスケットボールチーム銀メダル拒否

米国で生まれたスポーツであるバスケットボールは、オリンピックにおいてまさしく米国のお家芸とされ、1968年メキシコシティ―までの正式種目となった全ての大会で金メダルを獲得してきました。そして1972年におこなわれたミュンヘン大会も決勝へ進みます。対戦相手は当時政治的イデオロギーで激しく対立していたソビエト連邦。試合も白熱した戦いになり、残り3秒の段階でソ連が僅か1点をリードするというものでした。

しかしアメリカがフリースローで逆転し、試合終了のブザーが鳴ります。米国は喜びましたが、審判がソ連のタイムアウトがあったとし、残り3秒から試合を再開します。そこでソ連が得点を入れ、試合は結局ソ連が勝利しました。このことに不満を持った米国は銀メダルの受け取りを拒否。表彰式をボイコットしたのです。

アンデルセンのゴール

Gabriela Andersen

オリンピックの感動シーンとして真っ先にあがるのが、1984年ロサンゼルス大会女子マラソンのガブリエラ・アンデルセンです。しかしこのレースは、彼女の安全を確保するために途中で止めるべきだった、という声もあり、実は賛否両論ある事件だったのです。

ベン・ジョンソンのドーピング事件

Ben Johnson Doping Case

1988年ソウルオリンピックの男子100mで、カナダのベン・ジョンソンは9秒79という破格の世界新記録で優勝しました。しかし競技後におこなわれたドーピング検査で陽性。メダルは剥奪され、記録は幻のものとなったのです。

ポシンタン騒動

Poshintan

2018年平昌大会では、韓国の文化そのものに関わる騒動が発生しました。オリンピックに訪れた外国人の一部が、ポシンタンという韓国料理が残酷だと騒いだのです。ポシンタンには犬の肉が使用されていて、そのために騒動となったのです。